AI求人検索が3.7倍に急増、営業・事務・医療へ広がるAI転職

AI求人検索が3.7倍に急増、営業・事務・医療へ広がるAI転職

「AI」を含む求人の検索数は、2023年9月から2026年7月までの約3年で3.7倍に増えました(求人ボックスジャーナル調べ)。注目したいのは、この動きがエンジニア職だけの話ではない点です。営業・事務・医療といった、いわゆる非テック職種でもAI関連の検索が広がっています。この記事では、求職者の検索行動がどこへ広がっているか、そして非エンジニアの方が自分のキャリアとAIをどう掛け合わせればよいかを、調査データをもとに整理します。

目次

AI求人の検索が3年で3.7倍に増えた

まず押さえたいのは、求人サイト側の「掲載件数」ではなく、求職者側の「検索行動」が動いているという事実です。求人ボックスジャーナルの調査によると、「AI」を含む求人の検索数は2023年9月比で2026年7月に3.7倍へ増加しました。

検索キーワードの上位に「未経験」が並ぶ

検索されているキーワードの中身にも特徴があります。同調査では、検索ワードの順位が次のようになっています。

  • 1位:AIエンジニア
  • 2位:AIエンジニア未経験
  • 3位:AI未経験

2位と3位に「未経験」が入っている点は見逃せません。すでにAIを扱える人だけでなく、これから飛び込もうとする人が検索の主役になりつつあることを示しています。

求人の「件数」が増えているだけでなく、探している人の側でAIへの関心が高まっている点が今回のデータの要点です。とくに「未経験」ワードの多さは、AIがキャリアチェンジの入口として意識され始めていることを表しています。

検索の広がりは営業・事務・医療にも及ぶ

AI求人と聞くと、プログラミングを書くエンジニア職を思い浮かべる方が多いかもしれません。しかし、実際の検索行動はそこにとどまりません。

非テック職種やデータ関連業務へ拡大

求人ボックスジャーナルが検索上位300件を分析したところ、営業・事務・医療などの非テック職種や、データアノテーション(AIに学習させるデータへ正解ラベルを付ける作業)への検索の広がりも確認されています。

これは、AIが特定の技術者だけのものではなく、幅広い職種の「業務の一部」に入り込み始めていることの表れと言えます。営業であれば提案資料の作成や見込み客の分析、事務であれば書類処理の効率化、医療であれば記録や問診の補助など、既存の仕事にAIを掛け合わせる場面が増えているためだと考えられます。

「AI職に転職する」だけが選択肢ではない

ここで大切なのは、非エンジニアの方にとって「AIエンジニアに転職する」ことだけがゴールではないという点です。今の職種を続けながらAIを使いこなす、あるいはAIを前提とした新しい業務を担う、という掛け合わせのキャリアも現実的な選択肢になっています。

AIエンジニアの給与水準は全体平均を上回る

給与面のデータも見ておきましょう。求人ボックスジャーナルによると、全国の「生成AI」関連求人は次のような水準です。

  • 平均求人数:42,591件
  • 平均年収:743万円
  • 上限帯:1,422万円超

さらに、東京都のAIエンジニアの平均月給は69.6万円で、エンジニア全体の平均(53.7万円)を15.9万円上回っています。

数字をどう読むか

ただし、この数字をそのまま自分の想定年収と重ねるのは早計です。平均年収743万円や月給69.6万円は、一定の実務経験やスキルを備えた人を含む水準です。未経験からスタートする場合、最初の待遇はこれより低いところから始まるのが一般的だと考えられます。

高い給与水準は「AI領域の需要の強さ」を示す指標として参考になりますが、未経験者がすぐに到達できる金額ではありません。求人票の給与レンジは、応募条件(求められる経験・スキル)とセットで確認することをおすすめします。

非エンジニアがAIとキャリアを掛け合わせる進め方

では、営業・事務・医療などの職種にいる方が、AIの流れを自分のキャリアに取り込むにはどう動けばよいのでしょうか。データが示す方向性をもとに、現実的な進め方を整理します。

まず「今の仕事×AI」の接点を探す

いきなり職種を変えるのではなく、今の業務のどこにAIを組み込めるかを考えるところから始めるのが無理のない入口です。

  • 営業:提案資料の下書き、商談メモの整理、顧客データの分析
  • 事務:定型メールの作成、表計算の自動処理、議事録の要約
  • 医療:問診内容の整理、書類作成の補助、情報検索の効率化

生成AIツールを実務で使ってみる

検索ワードで「未経験」が上位に来ていることからも、経験の入口として重視されているのは特別な資格よりも「実際に触れているか」です。まずは業務で使える生成AIツールを日常的に試し、どんな作業が速くなったかを具体的に記録しておくと、転職やキャリア相談の場で語れる材料になります。

体系的に学びたいなら講座や資格も検討する

独学に加えて、体系立てて学びたい場合は関連講座や資格の活用も選択肢です。学んだ内容を実務でどう使ったかまでセットで説明できると、未経験でも説得力が増します。学びと実務経験をどう結び付けるかを意識して進めるとよいでしょう。

この記事のまとめ

「AI」を含む求人の検索数は3年で3.7倍に増え、その関心はエンジニア職を超えて営業・事務・医療といった非テック職種にも広がっています。給与水準の高さ(東京のAIエンジニア平均月給69.6万円)は需要の強さを示す一方、未経験者がすぐ到達できる数字ではない点も押さえておきたいところです。

大切なのは、「AI職へ転職する」という一択で考えないことです。今の仕事にAIを掛け合わせる接点を探し、生成AIツールを実務で触り、必要に応じて講座や資格で体系立てて学ぶ。この順番なら、非エンジニアの方でも無理なく一歩を踏み出せます。まずは自分の業務の中で「AIで速くなりそうな作業」を1つ書き出すところから始めてみてください。

よくある質問

AI関連の求人は未経験でも応募できますか?

求人ボックスジャーナルの検索ワードでは「AIエンジニア未経験」「AI未経験」が上位に入っており、未経験からの挑戦を意識する人が多いことがうかがえます。ただし求人ごとに求める経験は異なるため、応募前に求人票の応募条件と給与レンジをセットで確認することが大切です。

AIエンジニアの年収はどのくらいですか?

求人ボックスジャーナルの調査では、全国の「生成AI」関連求人の平均年収は743万円、上限帯は1,422万円超とされています。東京都のAIエンジニアの平均月給は69.6万円で、エンジニア全体平均の53.7万円を15.9万円上回ります。いずれも経験者を含む水準で、未経験時の待遇はこれより低くなるのが一般的です。

エンジニア以外の職種でもAIは仕事に活かせますか?

活かせます。求人ボックスジャーナルの分析では、営業・事務・医療などの非テック職種やデータアノテーション業務への検索の広がりが確認されています。職種を変えなくても、提案資料の作成や書類処理、記録の整理といった既存業務にAIを掛け合わせる形で活用できます。

AIを仕事に取り入れるには何から始めればよいですか?

まずは今の業務の中で、AIによって効率化できそうな作業を1つ見つけて試すのが取り組みやすい方法です。生成AIツールを実際に使い、どの作業が速くなったかを記録しておくと、キャリア相談や転職活動で語れる具体的な経験になります。体系的に学びたい場合は関連講座や資格の活用も検討するとよいでしょう。

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