テレワーク実施率21.4%に低下、東京35.5%で広がる地域差

テレワーク実施率21.4%に低下、東京35.5%で広がる地域差

転職やキャリア選びで「テレワークができるか」を条件に挙げる人は少なくありません。ですが、直近の調査では在宅で働ける人の割合は下がり続けています。2026年7月時点のテレワーク実施率は21.4%。この記事では、実施率の推移と地域・業種による差を整理し、働き方を軸に仕事を選ぶときにどこを見ればよいかを解説します。

目次

テレワーク実施率は21.4%まで低下している

まず結論から示します。テレワークで働ける人は、いま少数派です。

パーソル総合研究所の調査(ITmedia報道)によると、2026年7月のテレワーク実施率は21.4%で、前年同期比1.1ポイント減となりました。5人に1人程度という水準です。

2022年以降、緩やかに減り続けている

この21.4%という数字は、一時的な落ち込みではありません。同調査では、テレワーク実施率は2022年以降、緩やかな減少傾向が続いていると報告されています。コロナ禍で急拡大した働き方が、数年をかけて少しずつ縮小してきた形です。

つまり、「これから在宅勤務が当たり前になっていく」という前提で仕事を選ぶと、実態とずれる可能性があります。

「出社に戻った」人が「増えた」人を大きく上回る

頻度の面でも変化が見えます。テレワーカーの実施頻度は「1週間に1日未満」が29.8%で最多でした。週の大半は出社しているテレワーカーが多いということです。

さらに2025年との比較では、テレワークが「減った」と答えた人が32.7%だったのに対し、「増えた」は5.9%にとどまりました。

テレワークをめぐる直近の動き

  • 2026年7月の実施率は21.4%(前年同期比1.1ポイント減)
  • 2022年以降、緩やかな減少が続いている
  • 頻度は「週1日未満」が29.8%で最多
  • 前年比で「減った」32.7%が「増えた」5.9%を大きく上回る

東京35.5%と全国21.4%、広がる地域差

働ける場所によって、テレワークのしやすさは大きく変わります。ここが仕事選びで見落とされがちなポイントです。

都道府県別トップは東京都の35.5%

都道府県別で見ると、東京都が35.5%で全国トップでした。全国平均の21.4%と比べて14ポイント以上高い水準です。

東京で働く人の3人に1人以上がテレワークを経験している一方、全国平均は5人に1人程度。同じ「テレワーク可」の求人でも、勤務地によって実現度合いが違う可能性があります。

地方でテレワークを望むなら職種選びが鍵になる

地域差が大きいということは、住む場所を変えずにテレワークで働きたい人ほど、企業や職種の選び方が重要になるということです。勤務地の平均実施率が低い地域では、テレワークに積極的な業種や、全国採用・フルリモート前提の企業を意識して探す必要があります。

求人票に「テレワーク可」と書かれていても、実際の頻度は「週1日未満」というケースがあります。応募前や面接時に、実施頻度・対象職種・出社義務日の有無を具体的に確認しておくと、入社後のギャップを避けやすくなります。

業種でここまで違う、情報通信業55.7%の突出

テレワークのしやすさを最も左右するのは、実は業種です。

情報通信業は半数以上がテレワーク

業種別の実施率トップは情報通信業で55.7%でした。全国平均が21.4%であることを踏まえると、この業種だけ突出して高いことが分かります。IT・Web・通信といった分野は、業務がデジタル完結しやすく、在宅勤務との相性が良いためと考えられます。

テレワークを重視するなら、この差は職種・業種選びの判断材料になります。同じスキルでも、働く業界によって在宅で働ける確率が変わるということです。

減少幅が大きい業種もある

一方で、テレワークが縮小した業種もあります。同調査では、この2年間で「教育、学習支援業」の実施率が8.6ポイント低下したと報告されています。対面の価値が重視される仕事や、現場での提供が前提となる業種では、テレワークが定着しにくい傾向がうかがえます。

テレワークで働きやすい方向へ進むなら

  • 情報通信業など実施率の高い業種を軸に検討する
  • デジタルで完結する職種のスキルを磨く(リスキリングの方向づけに使える)
  • 勤務地の地域平均も併せて確認する

テレワークを軸に仕事を選ぶときの見方

ここまでの数字を、実際の仕事選びにどう落とし込むかを整理します。

在宅で働ける割合は全体として下がっていますが、業種・地域・企業によって差が大きいのが実態です。要するに、「テレワークができるかどうか」は世の中の平均ではなく、自分が狙う業種と勤務地で判断する必要があります。

テレワークを条件にするなら、実施率の高い業種のスキルを身につけておくことが、遠回りに見えて確実な備えになります。情報通信業のように在宅比率の高い分野は、デジタルスキルのリスキリングが働き方の選択肢を広げる方向にもつながります。

この記事のまとめ

テレワーク実施率の現在地を、数字で振り返ります。

  • 2026年7月の実施率は21.4%で、2022年以降緩やかに減少している
  • 都道府県別では東京都が35.5%と突出し、全国平均との差が大きい
  • 業種別では情報通信業が55.7%でトップ、教育・学習支援業は2年で8.6ポイント低下

在宅勤務は「全体では減っているが、業種と地域を選べば十分に働ける」という段階にあります。テレワークを重視して仕事を探すなら、まずは自分が狙う業種と勤務地の実施率を確認し、求人票の「テレワーク可」の実際の頻度を面接で具体的に聞くところから始めてみてください。

よくある質問

テレワーク実施率が下がっているのは在宅勤務が廃止されているからですか?

必ずしも廃止だけが理由とは限りません。パーソル総合研究所の調査では、テレワーカーの頻度は「週1日未満」が29.8%で最多となっており、完全になくすのではなく出社日を増やす形で頻度を減らしている企業が一定数あると考えられます。実施率の低下は、こうした頻度の縮小も含んだ数字です。

テレワークで働きやすい業種はどこですか?

調査では、業種別の実施率トップは情報通信業の55.7%でした。全国平均の21.4%を大きく上回っており、IT・Web・通信など業務がデジタルで完結しやすい分野は在宅勤務と相性が良い傾向があります。

地方に住んでいてもテレワークで働けますか?

可能性はありますが、地域差が大きい点に注意が必要です。都道府県別では東京都が35.5%で全国トップである一方、全国平均は21.4%です。地方で在宅勤務を目指す場合は、実施率の高い業種や、全国採用・フルリモート前提の企業を意識して探すと選択肢を広げやすくなります。

「テレワーク可」の求人なら在宅で働けますか?

求人票の記載だけで判断するのは避けたほうが安全です。調査では実施頻度「週1日未満」が最も多く、制度上は可でも実際の在宅日数が少ないケースがあります。応募前や面接で、テレワークの頻度・対象職種・出社義務日の有無を具体的に確認しておくと、入社後のギャップを防ぎやすくなります。

関連記事

あわせて読みたい
在宅勤務を望む人は9割、要望1位は災害時ルール整備という実態 在宅勤務を「今より増やしたい・維持したい」と考える正社員は、あわせて9割にのぼります。労務SEARCHが正社員300人に実施した調査で明らかになった数字です。ただし会...

あわせて読みたい
大企業の副業容認54.6%が定着|「戦略的活用」へ変わる企業の本音 「副業を始めたいけれど、勤め先は認めてくれるのだろうか」。そう迷ったまま一歩を踏み出せずにいる会社員は少なくありません。みらいワークスが大企業の人事・労務担...

あわせて読みたい
副業している人は5.0%——総務省統計で見る地域・職業別の実態 「副業ブーム」という言葉をよく耳にしますが、実際に副業をしている人は有業者の5.0%、およそ20人に1人にとどまります。総務省の公的統計が示すこの数字は、世の中のイ...

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次