20代フリーランスの正社員転換率18.4%|決め手は報酬より信頼

20代フリーランスの正社員転換率18.4%|決め手は報酬より信頼

「フリーランスは独立志向の人が選ぶ働き方」というイメージは、いま数字の面から揺らぎ始めています。この記事では、20代のフリーランスから正社員への転換が広がっている実態と、その採用を決めた要因を調査データで確認します。副業やフリーランスを「正社員への入り口」として使うキャリア戦略のヒントが得られます。

目次

20代フリーランスの6人に1人が正社員へ、逆方向の10倍以上

まず結論から言うと、20代ではフリーランスから正社員への転換が、正社員からフリーランスへの移行を10倍以上上回っています

YOUTRUSTの「次世代キャリア研究所」が2026年6月24日に公表した調査によると、同社ユーザーの20代におけるフリーランスから正社員への転換率は18.4%でした。過去1年間のサービス内データを分析した数字で、およそ6人に1人が正社員へ移った計算になります(出典:YOUTRUST「フリーランス・副業に関する実態調査」2026年6月24日発表)。

一方、正社員からフリーランスへ移行した割合は1.5%にとどまりました。

この見出しのまとめ

  • 20代のフリーランス→正社員の転換率は18.4%
  • 正社員→フリーランスの移行率は1.5%
  • 「独立して離れる」より「雇用に戻る・入る」動きのほうが大きい

「独立志向」だけではない働き方の実像

フリーランスという言葉には「組織に縛られず独立する人」という印象がつきまといます。しかし今回のデータは、その一方向の見方だけでは実態を捉えきれないことを示しています。

つまり、フリーランスや副業を「独立のゴール」ではなく、企業と関わる過程の一つとして選ぶ人が20代に一定数いるということです。

採用の決め手は「報酬」より「一緒に働く人」

次に注目したいのは、正社員入社を決めた理由です。報酬条件よりも、人との関係が上位に来ました。

同調査でフリーランス・副業として関わった企業に正社員入社した経験者(有効回答177名)に決め手を聞いたところ、回答は次の順でした(出典:同上)。

  • 「チーム・一緒に働く人」52.4%
  • 「副業での評価・信頼関係」47.6%
  • 「報酬条件」23.8%

報酬条件(23.8%)は、人間関係にまつわる2項目の半分以下にとどまっています。

なぜ信頼関係が決め手になるのか

副業やフリーランスとして関わる期間は、企業と働き手がお互いを見極める時間になります。実際に一緒に仕事をすれば、求人票や面接だけでは分からない相性や仕事の進め方が見えてきます。

要するに、副業期間そのものが「入社前のお試し期間」として機能しているということです。企業側は実績を確認したうえで採用でき、働き手側もカルチャーを知ったうえで入社を判断できます。

この見出しのまとめ

  • 正社員入社の決め手は人間関係が上位
  • 報酬条件を重視した人は23.8%にとどまる
  • 副業期間が相互の見極め期間として機能している

「柔軟な関わり方」を重視する層が約7割

副業を希望する層の傾向にも、この記事の読者が押さえておきたいポイントがあります。多くの人が稼働の柔軟さを最優先していました。

同調査によると、副業を希望するユーザーが案件選びで最も重視するのは「稼働時間の柔軟性」で69.9%でした。希望する稼働量は月40時間未満が合計65.6%を占めています。また、副業募集のうちリモート可の案件では、65.0%がフルリモート可でした(出典:同上)。

月40時間は、週に換算するとおよそ10時間です。本業を続けながら無理のない範囲で関わりたい、という意向が数字に表れています。

副業から正社員を目指すときの進め方

以上を踏まえると、副業やフリーランスを正社員への入り口として活かすには、いくつかの意識したい点があります。

  • 短時間でも継続して関わり、仕事ぶりを見てもらう機会を作る
  • 報酬条件だけでなく、チームとの相性や働き方が合うかを確かめる
  • 成果と併せて、コミュニケーションでの信頼を積み重ねる

ただし、すべての副業が正社員登用につながるわけではありません。登用制度の有無や企業の採用方針によって結果は変わります。関わる前に、その企業が副業経験者の正社員採用に前向きかを確認しておくと、ミスマッチを避けやすくなります。

副業の掛け持ちや稼働時間は、本業の就業規則で制限される場合があります。副業を始める前に、勤務先の規定を必ず確認してください。

この記事のまとめ

20代では、フリーランスから正社員への転換が逆方向の10倍以上に達しており、副業やフリーランスが雇用への入り口として使われている実態が数字で確認できました。

要点を整理します。

  • 20代のフリーランス→正社員の転換率は18.4%(正社員→フリーランスは1.5%)
  • 正社員入社の決め手は「一緒に働く人」52.4%、「信頼関係」47.6%で、報酬条件(23.8%)を上回る
  • 副業希望者の約7割が稼働時間の柔軟性を重視し、月40時間未満を望む層が65.6%

副業やフリーランスを検討している場合は、報酬額だけで案件を選ばず、「この人たちと働き続けたいか」という視点も持っておくと、将来の選択肢が広がりやすくなります。まずは無理のない稼働時間で関われる案件から探し始めるのがおすすめです。

よくある質問

フリーランスから正社員に戻るのはキャリアダウンになりますか?

一概にそうとは言えません。今回のYOUTRUST調査では20代のフリーランス→正社員転換率が18.4%と、逆方向の1.5%を大きく上回っており、雇用に戻る動きが広がっています。副業期間の評価や信頼関係が採用の決め手になっているため、実績を積んだうえでの転換はむしろ強みになり得ます。

副業から正社員登用されるには何を重視すればいいですか?

調査では「チーム・一緒に働く人」(52.4%)「副業での評価・信頼関係」(47.6%)が決め手の上位でした。報酬条件(23.8%)よりも人間関係が重視されているため、成果を出すことに加えて、日々のコミュニケーションで信頼を積み重ねることが大切だと考えられます。

どのくらいの稼働時間で副業に関わる人が多いですか?

同調査では、副業希望者の希望稼働は月40時間未満が合計65.6%を占めていました。週に換算すると約10時間です。本業を続けながら無理のない範囲で関わりたいという意向が多数派といえます。

副業案件を選ぶときに最も重視されているのは何ですか?

案件選びで最も重視されているのは「稼働時間の柔軟性」で69.9%でした。また、リモート可の副業募集のうち65.0%がフルリモート可となっており、働く場所や時間を柔軟に選べるかどうかが重視される傾向があります。

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