ミドル世代の転職不安トップは「年齢」50%|30代でも4人に1人が直面

ミドル世代の転職不安トップは「年齢」50%|30代でも4人に1人が直面

35歳以上の転職経験者・希望者に「転職で最も不安なこと」を聞くと、半数が「年齢について」と答えました。エン・ジャパン『ミドルの転職』の調査結果です。この記事では、ミドル世代が抱える不安の中身と、その不安に振り回されずに転職活動を進めるための具体的な準備を整理します。年齢を理由にあきらめる前に、データが示す「実際に問われていること」を確認してみてください。

目次

ミドル世代の転職不安、トップは「年齢」で50%

エン・ジャパンが運営する転職サイト『ミドルの転職』が、35歳以上の利用者1,052名に調査したところ、転職における不安のトップは「年齢について」で50%でした(2026年5月11日〜7月14日実施、9月10日発表)。次いで「経験・スキルが通用するのか」が49%と、ほぼ同水準で並んでいます。

つまり、ミドル世代の転職不安は「年齢」と「スキル」という2つの軸に集約されます。どちらも、応募先が自分をどう評価するかという「他者からの見え方」への不安です。

ミドル世代の転職不安 上位2項目

  • 年齢について(50%)
  • 経験・スキルが通用するのか(49%)

(出典:エン・ジャパン『ミドルの転職』調査、2026年)

30代でも4人に1人が年齢を不安視

年齢への不安は、年代が上がるほど強まります。調査では、年齢を不安に感じる人の割合は30代で26%、40代で45%、50代で52%、60代で55%と、きれいな右肩上がりを描きました。

注目したいのは30代の数字です。まだ「若手」と見なされることも多い30代でも、およそ4人に1人が年齢を意識して転職に踏み出しています。年齢不安は50代以降の特有の悩みではなく、30代のうちから始まっているといえます。

「スキルが通用するのか」も49%と拮抗

年齢と並んで多かったのが、自分の経験やスキルが新しい環境で通用するのかという不安です。長く同じ会社で働いてきた人ほど、社内でしか通じないやり方に慣れてしまい、自分の市場価値がわからなくなりがちです。

ただし、この不安は裏を返せば「棚卸しをすれば解消しやすい」種類のものでもあります。年齢は変えられませんが、スキルの見え方は準備次第で変えられるからです。この点は後半で詳しく扱います。

なぜミドル世代は転職するのか──理由の実像

不安を抱えながらも転職に動く背景には、明確な理由があります。同じ調査では、転職理由の上位も示されています。

上位は「会社への不満」と「将来性への不安」

転職理由のトップは「会社の方針・風土への不満」で44%でした。次いで「業界・会社の将来性への不安」が31%、「定年・役職定年になった/迫っている」が25%と続きます。

ここからわかるのは、ミドル世代の転職が「今の職場への不満」だけでなく、「この先も働き続けられるか」という中長期の視点で動いているということです。役職定年という制度上の区切りが、キャリアを見直すきっかけになっている人も一定数います。

年収600万円未満では給与・待遇が動機に

転職理由は年収によっても変わります。調査では、年収600万円未満の層では「給与・待遇への不満」が31%で転職理由の上位3位に入りました。

一方、転職で実現したいことを聞くと、上位は「経験・能力が活かせる仕事への従事」が62%、「給与・待遇のアップ」が50%、「希望の業務内容への従事」が46%でした。給与は重要な動機ですが、それ以上に「これまでの経験を活かせるかどうか」を重視する人が多いことがわかります。

転職で実現したいこと 上位3項目

  • 経験・能力が活かせる仕事への従事(62%)
  • 給与・待遇のアップ(50%)
  • 希望の業務内容への従事(46%)

(出典:エン・ジャパン『ミドルの転職』調査、2026年)

年齢不安との向き合い方──当事者ができる3つの準備

年齢は自分では変えられません。しかし、調査結果を見る限り、応募先が実際に見ているのは「経験が活かせるか」という点です。ここでは、年齢不安に振り回されないための3つの準備を紹介します。

経験の棚卸しでスキルを可視化する

まず取り組みたいのが、これまでの職務経験の棚卸しです。「スキルが通用するか」という不安の多くは、自分の強みを言語化できていないことから生まれます。

次の観点で書き出すと、市場で通じる形に整理しやすくなります。

  • 担当した業務と、その中で出した具体的な成果(数値があれば添える)
  • 後輩・チームの育成やマネジメントの経験
  • 部署や社外を巻き込んで動かした経験

とくにミドル世代は、若手にはない「調整力」「育成経験」を持っていることが多く、これらは求人票のスキル欄に書かれにくい分、面接で語れると差別化になります。

求める条件に優先順位をつける

転職で実現したいことが「経験の活用」「給与アップ」「希望の業務」と複数ある以上、すべてを同時に満たす求人はまれです。だからこそ、条件に優先順位をつけておくことが、応募先の見極めを早くします。

「年収は現状維持でも経験を活かせる環境を優先する」のか、「業務内容が多少変わっても給与を上げたい」のか。軸が決まっていれば、年齢を理由に迷う場面が減り、判断のスピードが上がります。

年齢を強みに変える職種・業界を選ぶ

年齢がマイナスに働くかどうかは、応募先によって変わります。人手不足が深刻な業界や、経験者の即戦力採用を重視する職種では、ミドル世代の経験がそのまま強みになります。

求人票の「年齢不問」表記だけで判断しないよう注意してください。実際にどの年代を求めているかは、募集背景(増員か欠員補充か)や求めるスキル要件から読み取れることが多くあります。応募前に、なぜその求人が出ているのかを確認しておくと、ミスマッチを避けられます。

この記事のまとめ

ミドル世代の転職では、半数が年齢を不安視し、ほぼ同数がスキルの通用性を心配しています。しかし調査が同時に示すのは、応募先が実際に見ているのは「経験を活かせるかどうか」だという点です。

  • 不安のトップは「年齢について」(50%)、次いで「スキルが通用するか」(49%)
  • 年齢不安は30代でも26%。年代が上がるほど強まる
  • 転職で実現したいことのトップは「経験・能力が活かせる仕事」(62%)
  • 経験の棚卸し・条件の優先順位づけ・応募先選びで不安は減らせる

年齢は変えられませんが、経験の見せ方と応募先の選び方は準備で変えられます。転職を具体的に考え始めたら、まずは職務経歴の棚卸しから着手し、自分の強みが活きる求人を探すところから始めてみてください。

よくある質問

35歳を過ぎると転職は本当に不利になりますか?

一律に不利になるとは言えません。エン・ジャパンの調査では年齢を不安視する人が50%に上りますが、転職で実現したいことのトップは「経験・能力が活かせる仕事」(62%)でした。経験者の即戦力を求める職種や人手不足の業界では、ミドル世代の経験が評価されやすい傾向があります。

30代でも年齢を気にする必要はありますか?

調査では30代でも26%が年齢を不安視しています。過度に気にする必要はありませんが、キャリアの方向性を早めに整理しておくことは有効です。30代は経験とポテンシャルの両方を評価されやすい時期のため、準備を始めるには適したタイミングといえます。

転職理由として最も多いものは何ですか?

エン・ジャパン『ミドルの転職』の調査では、転職理由のトップは「会社の方針・風土への不満」(44%)でした。次いで「業界・会社の将来性への不安」(31%)、「定年・役職定年になった/迫っている」(25%)と続きます。

スキルが通用するか不安なときは何から始めればよいですか?

まずは職務経験の棚卸しから始めるのがおすすめです。担当業務と具体的な成果、育成・マネジメント経験、社内外を巻き込んで動かした経験を書き出すと、市場で通じる強みを言語化しやすくなります。強みが見えると、スキルへの不安は軽くなります。

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